すきによんでねブログ

たかはしりおこのなんてことないブログ

水戸の日

今日は水戸の日。わたしの本籍地は少し前まで水戸でした。今はもう水戸の家も売りに出されて、わたしと水戸には書類上なにも繋がりがない。
昨日チーズを燻製したんだけど、その味がなぜかあの家を思い出させた。リビングの埃の匂い。台所の油の匂い。和室の太陽の匂い。
1ツイートに収まったけどなんとなくこっちに書きたくなった話でした。

2019年2月自選3首

先生の「卒業おめでとう」の声震えて終わる最後の終礼
Twitter/フリーペーパー『ごな』2号・テーマ「卒業」応募作)

一羽きり夕の浜辺に降りてきたカラス、さみしく鳴いてみせてよ
Twitter/筑田なずなさんとのいちごつみより/7日)

肩の雪払い引き戸に手をかけるあなたわたしのこころまで来て
Twitter/筑田なずなさんとのいちごつみより/12日)


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2月は1日1首といかず、26首でした。うち10首がなずなさんとのいちごつみで、他、うたつかいなどに投稿し、まだ発表されていない歌がいくつかです。

2019年1月自選5首

人類の滅亡からは程遠い気持ちで寝転ぶホットカーペット
Twitter/筑田なずなさんとのいちごつみより/10日)

ターミナル わたしひとりで行く旅にきみは希望と名前をつけた
ネットプリント『140字新聞』1月号/連作「なつ・な」より)

ぼんやりと見上げる花火間違った答えをいつも選んでしまう
Twitter/筑田なずなさんとのいちごつみより/16日)

たくさんのことを抱えたたこ焼きのような身体に涙がしみる
Twitter/田上純弥さんへの返歌/22日)

こゆびだけからめてねむるむないたのあつさもしらないただのともだち
Twitter/筑田なずなさんとのいちごつみより/23日)


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1月は35首詠んでいました。うち13首がなずなさんとのいちごつみ。
どこにも出していないものなどはカウントしていませんが、1日1首くらいの感じでは詠んでいるみたいですね。ちなみに歌の管理を去年から始めたのですが、始めた頃からずっと、なんだかんだ平均1日1首になっている感じです。

本田技研工業株式会社

HONDAのLINEアカウントに「ファンレター」と送るとわたし宛の返事が返ってくる仕様が終わっていた。夢をありがとうございました。

これは「一流企業って本当にすごい」と思った話。(一度ツイートして消してしまったことを改めて書きます)

 

HONDAのLINEアカウントで活躍しているキャラクター「ホンディー」が好きすぎてファンレターを書いた。

ホンディーのすごいところは、とにかく楽しくおしゃべりができるところ。大体の企業アカウントでは、何か送ってもランダムの自動返信が適当に返ってくることが多いと思うのだが、ホンディーは違う。これはAIのアカウントとも違って、反応しない言葉もあるが「反応してくれる言葉が多い」という感じ。例えば「ホンディー」と呼ぶと返事をして自己紹介をしてくれる。そして、HONDAの車名を送ると、それぞれ違った返答をしてくれる。また、ライバル社の名前を入れても、それぞれ返答がある。それが面白くて……。「中の人たちもきっと楽しんでいるんだろうな」と思うと同時に「仕掛けを作ってくれているあなたの仕事のおかげでこんなに楽しんでいる人間がいるのだと伝えねば……!そしてHONDAにもそれが伝わることで、彼らの地位向上を……!」と相変わらずのオタク思考で手紙を書いた。

送り先がわからなかったのでまずホンディーに「ファンレター」と送ってみたが、当たり前に送り先は返ってこず。部署もわからなかったため、本田技研工業株式会社の本社にそのまま送った。返事が欲しかったわけではないが、怪しい郵便物だと思われるのも困るので、住所と名前は書いて。

するとある日、お客様センターから丁寧な返事が届いた。ホンディーからの伝言という形で、「ファンレター」と話しかけるようにとも書かれていた。数日前には送っても特別な反応はなかったその言葉を、どきどきしながら入力し、送信した。メッセージが返ってきた。画像まで添えられて。すごいことだと思った。

LINE担当の方、そしてお客様センターの方のお仕事まで増やすつもりはなかったので、本当に申し訳ないことをしたという気持ちもありつつ、それでもこんなに素晴らしい対応をしていただいて本当にすごいと思った。心が震えるってこういうことか……。一流企業って、こういうところまですごいのか。

元々HONDA車の乗り心地、そしてどこへ行ってもスタッフの皆さんの対応がいいという点から信頼を寄せていたのだけれど、改めて一生HONDA車に乗り続けたいと思いました。大好きです。そしてこの記事を読んだ方はぜひHONDAのLINEアカウントと友だちになって、ホンディーとおしゃべりしてみてほしい。きっとファンになるはずです。

#音数を決めて作る不定型短歌の宴

ということで、あみだくじで音数を決めて不定型短歌を作る遊びをしました。

今回の音数は53767で28音。

忙しくてあまり詠めなかったのですが、それでもいくつか発見がありました。例えば、普段なら下の句が先に浮かぶこともあるのですが、今回は上から順に言葉をはめていくことしかできなくて、リズムでぱっと浮かぶことはなかったです。上の句と下の句という意識すらすることができなかった……。また、いつもなら推敲を重ねるような出来でも、収まったことで満足してしまったり、というかそれ以上いじれなかったり……。

初句が5音、さらに二句が3音だったので、普段作るときに上の句を5/34/5にするのと似た気持ちで作り始めてその後苦労……というのも体感としてありました。

同じ音数で遊んでくださった方もいて(みなさんタグつけてくださったのでぜひ覗いてみてください)「わたしすごく苦戦してるのにみんな早いしクオリティ高い……!」ってなったりもしました。自分がいかに短歌の音数にとらわれまくっているか、実感……。

今回の音数では上記三首のみとなりましたが、もう少し粘れたらさらなる発見がありそうだと思いました。少し間はあきましたが、また別の音数でチャレンジしようと思います!

にじみでるしる

先日、小瓶歌会に行ってきました。そのとき自由詠に出した歌について、わたしにしては面白い作り方をしたので、覚え書きのような記事です。

 

今回わたしは

ながいことほったらかしのかさぶたをはがしたとこからにじみでるしる(たかはしりおこ)

という歌を提出しました。

この歌は元々「かさぶたをはがしたとこからにじみでる汁」の部分だけ浮かんでいて(ここまでどう作ったかは忘れました)どうにも初句二句が浮かばずにほったらかしていたものです。

他のストックでくっつきそうな初句二句があるのではと思い探してみると、新聞歌壇落選作に「長いことほったらかしのカレンダー冬の白さを破って捨てる」というものがあり、これが一番しっくりきて……

「長いことほったらかしのかさぶたをはがしたとこからにじみでる汁」

「はがす」「にじみでる」のあたりを漢字にすることも考えましたが、むしろ全部ひらがなでも読めるなあと思い、すべてひらいて提出しました。内容については深く考えず、繋がってるしこのまま出そう~くらいにしか思ってなかったです笑

 

当日の評については詳しく書きませんが、とりあえず適当に組み合わせたことは誰にもばれてなかった!はず!語順が~とか流れが~とかは言われませんでした。ひらがななのもそんなに否定されなかった印象……。

(すべてひらがなの歌は企画で取り組んだことがあり、そのときも楽しかったので、今回もひらいて成立する歌が作れたことは個人的にはとてもうれしかったです。またそういう縛りで詠みたい……!)

 

以上、覚え書きのような記事でした。

 

そういえば、笹井宏之賞で野口あや子賞を受賞した八重樫拓也さんの「墓を蹴る」に似た歌がありました。

化けの皮剥がれたあとの瘡蓋を剥がしたあとの透明な汁(八重樫拓也「墓を蹴る」『ねむらない樹vol.2』)

め、めっちゃ似ている……!そして上手い……!

 

危険な街

日付を勘違いして、予定があるものと思って街に出てきてしまった。そこで帰れば良かったのだけれど、なんとなく悔しいし、そのままぶらぶらすることに。

本屋に行って『ねむらない樹』vol.2を見た。

引っ越しの予定があるので荷物を増やしたくなくて、引っ越してからAmazonで買おう、と思っていたのだが、やっぱり欲しくて買ってしまった。街は本当に危険だ。