すきによんでねブログ

たかはしりおこが140字に収まらないことを書くブログ

死にたがりのわたしのちいさな話

ずっと死にたかった。ずっと死にたかったといっても、自殺しようと思ったことはない。そんな度胸はわたしにはなかった。それでも、本当につらくなったらいつだって死ねる、それがわたしの希望だった。

すきなひとと付き合い始めてからも、わたしはずっと死にたかった。すきなひとはわたしのことをとても大切にしてくれた。でもつらいときはつらい。仕事がつらかったらいくらすきなひとと両思いでもわたしは死にたくなるし、生きたいと思えるほど大きな幸せにはならなかった。

その人との結婚を考え始めて、婚約をした。不安や迷いに押しつぶされて、何回も泣いた。いよいよ死ねなくなってしまった。つらくなったらいつだって死ねる、なんてもう言えない。この人を悲しませるわけにはいかない。いくらわたしがつらくたって、この人につらい思いをさせるわけにはいかないんだ。結婚は誰にとっても大きな決断だろうが、わたしにとってそれはとても大きくて苦しい決断だった。

「決断」はなんだか重い言葉だ。人生を変えてしまうような重みがある。

わたしの人生は結婚という決断によって劇的に変わったわけではない。つらいときはつらいし、死にたくなることも変わらずにある。それでも、今までなら「死にたい」と思っていたことが、「死にたい。でも、死なない」に変わった。こんなことってあるんだな、と自分でも驚く。あの時迷ったことも、決断したことも、全部間違いじゃなかった。これからも何十年か経って、幸せな人生だった、そんなふうに思えるように生きたいな。