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『女ぎらい――ニッポンのミソジニー』(上野千鶴子/紀伊國屋書店)

『女ぎらい――ニッポンのミソジニー』(上野千鶴子紀伊國屋書店)読了。とても面白かった。(ネタバレ等内容に触れる記事ではありません)

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

 

大学時代、専門科目でもなんでもない「女性学」という授業を取った。大教室で、学部関わらず多くの学生が取っていた科目だった。大体そういう科目って楽に単位が取れるもの……なのだが、この年の「女性学」は違った。外部から通う講師の授業はとてもわかりにくかった、にもかかわらず厳しくて、わたしも多くの友人たちも単位を落とした。

この本を読んでその授業を思い出したのは、「この単語あそこで聞いたな」とか「この学者の名前、授業で出てきた覚えがあるな」とか思いながら読んだからだ。その授業ではプリントが配られることも教科書や参考書が提示されることもなく、板書だってろくにされていた覚えがない。講師がただ喋る。しかも、ある程度知っているよね?というところから話し始めるので、当時のわたし(たち)にはちんぷんかんぷんだった。当時のわたしは「ミソジニー」も「フェミニスト」も知らなかった。

大学時代のあのときからこの本に出会い、理解できていれば良かった、と思う。でも出会わなかったし、理解できたとも思えない。いま、この本を理解できるわたしになれていて良かったと思った。