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櫛木理宇をいくつか

友人に櫛木理宇の『少女葬』を薦められた。図書館に行ったがなかったので、他の櫛木作品を借りた。(『少女葬』はそのうち買おうと思っている)

まず『赤と白』(集英社)を借りた。次々と読み進め、夜更かしをしそうになった(先日伊坂幸太郎の『重力ピエロ』で夜更かしをしたばかりである)。感想としては、読めて良かったと思った。女子高生たちの物語で、大切な事柄、大事な感情がいっぱい詰まっていて、本当に好きな友達だから知られたくない・見せたくない自分がいて、だから壊れていった日々の話だった。わたしは彼女たちのように家庭の事情が複雑ということもなかったけれど、それでもその苦しさや悲しさは少なからず身に覚えのあるものだった。

そして、他の作品も読みたいと思い、借りた。借りるとき、本を手にしてこんなにワクワクしたのははじめてなんじゃないかと思うほどウキウキした。『209号室には知らない子供がいる』(角川書店)と『寄居虫女(ヤドカリオンナ)』(角川書店)を読んだ。でも『赤と白』が一番面白かったかな。209号室~はホラー、ヤドカリオンナはサスペンスかなと思う。赤と白はサスペンス……なのかなあ、ちょっと気味の悪い群像劇というか……。読後の感じとしてはそれこそ『重力ピエロ』に近いというか……いやもっと狂っちゃってるんだけど……あと宮部みゆきの『ネバーランド』とか……いやもっと狂っちゃってるんだけど……。(だいたいネバーランドはもう10年以上前に読んだので比較対象として適正でないかもしれない)

三作品を読んで、この作者は家族の確執をよく書くのかなあと感じた。芯にある気持ちが似ている感じ。でもどれも女主人公だったし、他のも読まないと。もう一冊借りているのはおそらく男主人公だったと思う。

ホラーやサスペンス、薄気味悪かったり「胸糞」って言われる感じの作品が好きだなあというひとにはぜひ読んでみてほしい。どれもこれも登場人物や家庭が狂って壊れていく話です……。ちなみにわたしは普段そういう本は全然読みません(友達のお薦めって偉大だな……こんなにはまるなんて……)