読み進められない本に出会った。
すごくて。わたしの感性ですら各ページに一首ずつくらいがつんとくる句がある。
有名な人らしいけど、川柳(俳句もだけど)に疎すぎてまったく存じ上げなかった。1929年生まれでもう亡くなっている川柳作家だけど、古くささみたいなものはまったくなくて、いま新鋭だとか言われても信じてしまうと思う。
好きな句に出会うとぐっと胸に閉じ込めてしばらくそのままでいたくなってしまって、もちろん本は閉じて、まったく進まない。
間違いは間違いとおせ桐の花/時実新子『愛は愛は愛は』(左右社)
栞紐を61ページから動かせないよ、たすけて!