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たかはしりおこのなんてことないブログ

会いたい/会いたくない

20年ほど前、学校でよく「昨日駅にいた?」と訊かれた。訊かれた日に駅にいたことはまったくなく、一度ではなく何度も何度もあったので、ほんとうに自分にそっくりな人間がいるのだろう、と思った。ドッペルゲンガー。会ったら死ぬなんて言われている。

それから時は経ち、先日。母親から「昨日どこそこにいた?」と訊かれた。車で信号待ち中に見かけた人がわたしにそっくりだったという。わたしは学生時代何回も考えたドッペルゲンガーのことを思い出していた。

母が見かけたそのひとは、昔友人たちが見た彼女と同じ人物なのだろうか。だとしたら、同じような年代なのだろうか。同じように学生時代を生きて、社会人になって。そう考えたら、話をしてみたくなった。自分にそっくりの見た目をした人間。逆に、わたしがそのへんを歩いていて彼女に間違えられたこともあるのかもしれない。

まあ、実際に会ってみたら自分では全然似ていないと思うかもしれないし、すれ違っても気付かないかもしれないし、もしほんとうに似ていたとしても見かけたくらいでは話しかけられないだろう、とは思う。