すきによんでねブログ

たかはしりおこのなんてことないブログ

ノンフィクション

本を読んでいたら、ある景色を思い出した。病室。ついていないテレビ。その前に積まれている“こちかめ”のコミックス。けれどベッドの上にいたはずのひとの姿をわたしは思い出せない。目をそらしていたのかもしれない。直視できなくて。家族なのに。家族だから。

わたしはいまよりうんと若くて、幼かった。自分の過去を思うとき、こうして情けなく、恥ずかしくなることがある。だから昔のことを思い出すのは嫌いだ。

いまのわたしならきちんと向き合うことができるんだろうか。また情けないことを積み重ねていくんだろうか。そんな人生って。